はじめに:猫歴史のあしあとをたどる「猫伝承」

猫伝承
プロフィール
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ねこ様をこよなく愛する博士(獣医学)。生まれてから今まで、ずっとねこ様と生活を共にしている。仕える愛猫は保護猫出身のスゥ(♀)とマイル(♂)。日本で最初にカリカリを製造販売した大手ペットフードメーカーの研究所に所属。同社に入社後、動物栄養学の権威とされるイリノイ大学のKelly S. Swanson博士の下に2度にわたって留学し、日本獣医生命科学大学大学院研究生を経て博士号を取得。専門は猫の栄養学。現在は同社に勤めながら、日本獣医生命科学大学動物看護学科の特別研究生として、ねこ様の感じるおいしさについて研究している。専門とする猫の栄養学のみならず、日本各地の歴史の中に埋没した猫伝承を掘り起こし、科学的根拠に基づいた信頼性の高い情報発信をしている。

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初めまして。

ごあいさつとともに、「猫伝承」のタグで伝えていきたいことを、私の背景を交えながらご説明させていただきます。

私はねこ好きの岩崎永治と申します。ねこ様と約40年間、一緒に暮らしてきました。ねこが好きすぎて、ねこ研究で博士号まで取りました。私がこの「猫伝承」に興味を持ったのも、この博士号を取ったことがきっかけでした。心擦り切れるほど苦労した自分へのねぎらいとして、猫伝承を巡る一人旅を決行!前から気になっていた猫神社や猫寺などのある徳島から愛知にかけて、1日1県訪ね歩く5日間の旅でした。

旅行の計画を立てる前から興味を持っていたのですが、改めて調べてみると、ねこを神様としてまつる神社や猫の恩返し、化け猫がいた公式記録など、日本各地に様々な伝承があることがわかりました。しかも、そのいくつかは未だに現存していて、猫伝承の史跡として訪ねていくことができるのです。問い合わせてみると、中には猫伝承が残っていると知らないお寺や神社もあり、歴史の中に行方をくらましてしまった迷い猫を見つけ出したような気持ちでいました。

これがきっかけで、いまではすでに100ヵ所以上も訪ねています。しかし、おそらく日本に現存する伝承地の10分の1も達成していません。これほど猫伝承を伝える国は世界のどこにもありません。それほど、日本人はねこと深いかかわりを持っていました。

これら和猫の歴史を調べることで、私のねこ様への理解は確実に深みを増し、一層ねこ様に尽くせるようになりました。しかし、これらの話は私だけが知っていても何の価値もありません。私だけが知っていても、いずれまた歴史の闇の中で迷い猫となってしまう伝承もたくさんあるでしょう。そこで、伝承の中で暮らす歴史の迷い猫を救うために『和猫研究所』を立ち上げ、迷い猫たちが人のもとへ帰れるように筆を執りました。すべてはねこ様のため。

この「猫伝承」のタグでは、私の持てる知識と経験をもとにした解釈交え、出典に忠実に猫伝承をご紹介していきます。これらによって、皆様のねこ様がおいしい毎日を過ごす手助けとなれば幸いです。

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